msys2をWindowsにインストールしてPerlを使う方法を解説します。
msys2(エムシスツー)は、Windows上でLinux風のシェル環境を提供するツールです。PerlはUnix生まれですので、Unix/Linux風の環境で開発をしたいという要望があります。
msys2なら、ls、cat、tar、gitといったLinuxコマンドを利用することができますし、UTF-8も正しく表示できます。
POSIX互換レイヤーがありますので、Linuxでの起動を前提とした、Mojoliciousの開発サーバーも正しく動きます。
msys2のインストール 10分
msys2をダウンロードしてインストールしましょう。
msys2のダウンロード
msys2をインストールしましょう。64bit版Windowsの場合は64bit版のmsys2を、32bit版のWindowsの場合は32bit版のmsys2を利用しましょう。
現在(2018年)では、たいていのWindowsは64bit版かと思われますので、普通は64bit版で大丈夫なはず。以下の解説は64bit版を前提に行います。
一番上にあるのが、最新版です。クリックして、msys2をデスクトップに、ダウンロードしましょう。
msys2のインストール
デスクトップにあるmsys2のアイコンをダブルクリックします。
次へを押していくと、インストールが始まります。3分くらいかかりますので、待ちましょう。
完了を押すとmsys2が起動しますが、いったん右上のバツを押して終了させましょう。
msys2の二回目以降の起動
msys2を一度閉じると、次は、どこから起動したらいいんだろうと迷いますね。
Windowsのスタート−メニューのアプリケーションの一覧からmの目次を探すと「MSYS2 64bit」のディレクトリがあります。
その中に
がありますが、「MSYS2 MSYS」を起動しましょう。msys2には、3種類の起動スクリプトがありますが、Perlを正しく動かす場合は、Linuxの再現性が最も高い「MSYS2 MSYS」を選択します。
これを間違うと正しくPerlの環境が整えられないので、注意してください。
他の二つは、Windowsネイティブアプリを開発する場合に利用するようです。
デスクトップにショートカットを作成しておくと起動が便利です。その場合は「右クリック」「その他」「ファイルの場所を開く」から「MSYS2 MSYS」を「右クリック」「コピー」して、デスクトップで「貼り付け」です。
Perl環境構築 20分
msys2でPerlを利用できるようにします。PerlとPerlで必要となる開発環境の一覧をまとめてインストールしましょう。
pacmanはmsys2のパッケージマネージャーです。
pacman -S perl perl-CPAN msys2-devel make libcrypt-devel
インストールするか聞かれるので「Enter」を押して進めましょう。何を聞かれても「Enter」で大丈夫。
以下がインストールされます。これが、Perlを正しく動かすために必要な最小限の環境です。
ここで一度右上のバツを押して、ターミナルを閉じて、「MSYS2 MSYS」再起動してください。これがないとPATHの設定が正しくされず、cpanコマンドが正しく動きません。
Perlがインストールされているか確認しましょう。
perl -v
以下のように表示されれば、インストールされています。
This is perl 5, version 28, subversion 0 (v5.28.0) built for x86_64-msys-thread-multi
お願い
msys2は定期的にアップデートされて、パッケージ名やアップデートコマンドが変わったりするので、この手順でうまくいかない場合は、コメント欄かTwitterにてお知らせください。